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映像’23「流言飛語百年」_banner

【映像’23「流言飛語百年」】

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今から100年前の1923年9月12日未明、「枚方火薬庫に朝鮮人が来襲」の一報が、大阪の町を駆け巡った。関東大震災では、「朝鮮人が井戸に毒を入れた」などの流言飛語で、数千人の朝鮮半島出身者が殺害されたが、デマは関東だけでなく、全国に広がっていった。虐殺に関しては、最近も松野官房長官が「記録が見当たらない」と答えるなど、政府は一貫して真相解明に後ろ向きである。
100年前に関東で起こったことは、いま関西で生きる私たちの日常とつながっている。京都のウトロ地区に放火した男(当時22歳)は、インターネット上の誤った情報をもとに在日コリアンに対する憎悪を募らせ、犯行に及んだ。阪神・淡路大震災で被災した在日コリアンの女性は、私たちの取材に対し、「関東大震災のことが頭をよぎり、避難所の名簿に本名(民族名)を書くのをためらい、通名を書いた」と語った。
今年9月1日、朝鮮人犠牲者の追悼碑がある東京の横網町公園では、追悼碑の撤去を求める団体が集会を企画。それを阻もうとする市民から「帰れ」のシュプレヒコールが上がった。虐殺否定論や在日コリアンに対するヘイトは後を絶たず、流言飛語は終わらない。その背景に迫り、真実を伝えようと奮闘する人たちにスポットをあてる。

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