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映像’22「フォト・セラピスト ”がんの私”を撮る写真家」_banner

【映像’22「フォト・セラピスト ”がんの私”を撮る写真家」】

 

大阪のオフィスビルの一室にオープンした小さな写真スタジオ。
カメラマンの西尾菜美さん(48)が一人で切り盛りする。
西尾さんはカメラマンであると共に自らを「フォト・セラピスト」と呼ぶ。
撮影の依頼を受けてすぐに希望の写真を撮る流行りの”ファスト写真館”とは違い依頼者と時間をかけて話をしてから撮影に臨むからだ。

西尾さんがカメラマンになるきっかけは、がん専門病院の広報として働いたことだった。
その時、何人かの患者と出会い、写真を撮る機会があった。
自然な笑顔を浮かべる患者の姿を見て「がん経験者の写真を撮りたい」と強く思ったという。

がんは高齢者に多い病気だが子どもでも若い世代でも罹患する。
若い世代でがんを発症すると就学や就職、結婚、妊娠出産、様々な人生の節目と重なることも多い。
がんの治療による脱毛などで成人式などの記念写真の撮影が叶わない人もいる。
西尾さんはそんな経験をした人たちの写真を撮りたいと考えるようになった。
名付けて「キャンサーフォトプラン」
まだ始まったばかりの計画だが少しずつ理解者も増えてきた。

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