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映像’21「ソンセンニムと子どもたち~御幸森小学校 半年間の記録~」_banner

【映像’21「ソンセンニムと子どもたち~御幸森小学校 半年間の記録~」】

 

「自分の根っこを知ろう!」「正しく生きよう!」

教壇に立って30年余り、在日コリアン3世の民族講師、洪佑恭(ホンウゴン)さんは、この春も手作りの色紙を卒業生に手渡し、自分に偽らない人生を送ってほしいと願いを込めた。舞台は、大阪市生野区の市立御幸森小学校。全児童75人の小さな学校は2021年3月、97年の歴史に幕を下ろした。御幸森には、自らのルーツや文化を学べる課外活動「民族学級」があり、洪さんはその指導の中心的存在。学校も一丸となり「心の中に平和の砦を築く」ユネスコ憲章に沿う「多文化共生教育」を続けてきた。コリアンルーツの子もそうでない子も、洪さんを「ソンセンニム」(先生)と呼んで慕っている。

 

閉校までの大切な1年にコロナ禍が襲いかかる。行事が次々中止され、親や地域の人も楽しみにする民族学級発表会は2度も延期に。涙ぐむ子どもたち。苦悩する洪さん。それでも、子どもたちとソンセンニムは、学びあい、ぶつかりあい、お互いの思いを寄せあってゆく。別れの日、校門を出ても、帰ろうとしない子どもたち。

 

人生の根っこをつくる教育とは何なのか。大阪の公教育のシンボルだった小学校の閉校までの日々を丁寧に追って問いかける。

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