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映像’18「生きなおし~元ヤクザが取り組む施設の日々~」_banner

【映像’18「生きなおし~元ヤクザが取り組む施設の日々~」】

 

大阪・福島区。多くの人が行き交う商店街の近くに、その場所はある。

自立支援施設「良心塾」。

この施設は、刑務所や少年院で過ごした人たちが、自立して生活できるように支援している。いま良心塾には、10代から30代までの5人の男性と2人の女性が暮らしている。みな、親や親族から引き取りを拒否され、行き場を失った人たちだ。

施設を運営している黒川洋司さんは、元暴力団組員。過去に傷害事件で逮捕されたことがある。「”親”の役割を果たし、支える人がいれば、必ず人生は変えられる…」。黒川さんはそう考え、5年前に活動を始めた。いま黒川さんは、家族と離れて「良心塾」に住み込み、入居者たちのために立ち直りの道筋を模索する。

ここにやってくる人たちは、まともに親に育てられた経験がない。「大人は信用してない、自分は生きている価値などない…」。これが、彼らの口癖だ。黒川さんはこれまでに17人の身元引受人になったが、裏切られることの方が多いという。突然、パソコンを4台盗んでいなくなったり、思いが実らずに再び犯罪に手を染めたりする若者もいた。だけど、支援は続ける、と決めている。きのうより少し成長した姿を見ることが、自らの励みになるという。黒川さんと入居者たちの日々にカメラを向けた。

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