【映像’17「私は殺していない~呼吸器外し事件の真相~」】
2017.11.26
2017年8月24日の朝、和歌山刑務所から一人の女性が出所した。元看護助手の西山美香さん、37歳。2004年に滋賀県の病院で、男性患者の人工呼吸器を外し死亡させたとして逮捕され、殺人罪で懲役12年の判決が確定。この日、満期出所した美香さんは、ほっとした様子でこう語った。
「私は殺していません、無実です。再審が認められるまで、頑張ります」。
警察の取り調べの過程で美香さんは、警察の都合に合わせて”自白”させられた。裁判で無罪を訴えても、自白は信用できるとして実刑判決を受けた。判決に納得いかない美香さんは、第一次再審請求を申し立てたが、再審開始への道は開かれなかった。しかし、12年に申し立てた第二次再審請求で、弁護団は死亡した男性患者は、他殺ではなく病死の可能性があることを指摘した。早ければ年内にも再審開始の可否の判断が出る。
番組では、美香さんの出所前から取材を開始、出所後の美香さんのインタビューも含め、12年間の人生を棒に振った一人の女性の思いに迫る。
• 第25回 坂田記念ジャーナリズム賞特別賞 受賞