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映像’20「史実と神話~戦後75年目の教科書と歴史」_banner

【映像’20「史実と神話~戦後75年目の教科書と歴史」】

 

2020年夏、各地の教育委員会で中学校の教科書採択が行われている。なかでも歴史や公民の教科書に関する議論は熱く、教科書会社がしのぎを削る”主戦場”と言われる。関心を持つ保護者らは情報公開を求めつつ、その行方に注目する。

国の検定を通過した教科書とはいえ、それぞれに特徴や差がある。一つの教科書は日本の国のおこりについて、初代天皇が兵を率いて大和の国を治めたとする神話を紹介、橿原の地に神武天皇陵があることを伝える。その「聖蹟」は戦前、人気の頂点を極めたが、政府による拡張整備の裏で集団移転を余儀なくされた人びとがいた。その「洞村」跡地に初めてテレビカメラが入る。

一方、大阪府枚方市では蝦夷の首長アテルイの処刑地だとされる「首塚」をめぐって論争が起きている。歴史学者が偽史と指摘、関連する記述が教科書から消えたが、市の教育委員会は「伝承」があると反論する。根拠のない”史実”の一人歩きはなぜ起きるのか。

神話と史実のはざまで揺れつつ歩んできた日本。文科省も重視する「多面的・多角的考察」の歴史教育は実践できているだろうか。戦後75年目の節目に採択される教科書の叙述を踏まえ、この国の歴史の地平とその向こうを見つめてみる。

 

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