【映像’25「真っ白な世界~盲導犬で広がる視界~」】
2025.02.16
大阪市の浅井純子さん(51)は6年前に視力を失いました。その彼女の”目”となっているのが盲導犬のヴィヴィッドです。1歳8カ月のときに浅井さんのもとにやってきて、8年間、片時も離れず過ごしてきました。
浅井さんの身体に異変が起きたのは30歳のときのこと。夫の茂さん(69)と結婚して約1年が経ったころ、突然周りがぼやけて見えたことが始まりでした。病名は「モーレン潰瘍」。角膜移植を繰り返しますが治療法はほかになく45歳で全盲に。生きる希望を失い、自殺を考えたこともありました。その後、現実を受け入れた浅井さんは、障害がある人に希望を与えたいと思い、誰よりも”笑顔”で、”前向き”に生きていくことを決めました。ヴィヴィッドとの生活がはじまると、社交ダンスやマラソンにチャレンジ。障害者の”常識”を打ち破ろうとしてきました。
浅井さんは目が見えなくなって気が付いたことがあります。全盲の世界は”真っ暗”ではなく、”真っ白”だということ。相棒ヴィヴィッドも10歳となり、盲導犬として引退する時が近づきました。「真っ白な世界」で生きる彼女と、相棒ヴィヴィッドの歩みを記録しました。