【映像’24「ハサミのミライ~発達障害児に寄り添う美容師~」】
2024.09.29
「チョキチョキ、いやだー!」
発達障害のある子どもの中には散髪が苦手という子がいる。感覚や聴覚の過敏、ハサミが怖い・・・など理由は様々だ。
京都市伏見区で美容室を営む赤松隆滋さん(50)は14年前から発達障害の子どもたちの散髪を始めた。「ほんの少しの工夫と配慮で必ず切れるようになる」と赤松さんは言い切る。
今では「スマイルカット」と名付け、赤松さんの元には相談に訪れる人が絶えない。
2022年12月、初めて赤松さんの店に訪れたのは5歳のげんきくん。行ったことのない場所が苦手な彼はこの時、車から降りることさえできなかった。
「迷惑かけて、すみません」と肩を落とす母親の千明さんに、赤松さんは「無理やり連れて来てもダメ、ちょっとずつやりましょう」と言葉をかけた。
「どこに行っても謝ってばかりだった」と話す千明さんも気持ちが少し楽になった。
時間と共に少しずつげんきくんと赤松さんの距離が縮まっていく。
1本のハサミが繰り出す親子の変化と赤松さんの活動を伝える。