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映像22’「骨は誰のものか〜返還を求める琉球・アイヌの人たち」_banner

【映像22’「骨は誰のものか〜返還を求める琉球・アイヌの人たち」】

 

明治期、日本がアジアで植民地政策を進める中で、日本人の起源についての研究が盛んになり、北海道や沖縄などで人類学者らによる人骨の発掘・収集が行われた。それらは現在も大学や博物館に保管されているが、中には地域の人たちの意にかかわらず集められたものも含まれていた、と見られている。

 

2012年以降、アイヌの人たちから「遺骨返還訴訟」が起こされ、2017年、北海道大学とアイヌの人たちとの間で和解が成立。日本政府はアイヌの人たちへの遺骨返還をすすめ、直ちに返還できないものは、北海道・白老町のウポポイ(民族共生象徴空間)の慰霊施設に集約・管理しつつ、「慰霊施設では調査・研究は行わない」としている。

一方、沖縄の人たちによる「遺骨返還訴訟」は、京都大学を相手に係争中だ。被告の京大は「人骨は大切な研究材料で、墓からの持ち出しは正当な許可を得たもの」として、返還に応じていない。先住民族の遺骨返還が国際的な潮流となる中、京大はアイヌ遺骨も同様に保管していて、返還に応じていない。

 

そもそも人骨の研究は、どのように社会に貢献するのだろうか。そして、墓から持ち出された骨は誰のものなのか。番組では、今後の研究倫理のあり方をめぐる学会での議論などについても伝える。

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